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手術室看護師をしていてミスをしたり、何かクレームを言われたりトラブルになったりしたことはありますか?

質問
手術室は命を預かるとても大変な仕事だという印象があります。どのようなミスを起こしやすいのか、その後どうなるのかなど体験談などあれば教えていただきたいです。

回答1
私が手術室看護師1年目の頃の話ですが、同じ手術を3回する日があり、手術に必要な器械(アメリカンペンチ)が2個しかないということに気付かなかったことがあります。2例目が終わり、次の手術の準備をしているときにないことに気付き、慌てて高速オートクレーブで回しました。普通だったら滅菌するのに1時間以上かかるところを高速で回すと20分ぐらいで終わります。その20分オートクレーブにペンチを入れている間に次の患者さんが来たので、迎えにいって、麻酔導入、手術の体位になり、準備をしていました。そのころにはすでに滅菌は終わっていたと思いますが、患者さんの麻酔など色々介助することもあり、部屋からなかなか出れなく、滅菌済みのペンチを取り出す時間もありませんでした。それ以前に正直忘れていたということもあったと思います。医師に「ペンチちょうだい」と言われ、そこで初めてペンチを滅菌するためにオートクレーブに入れたままであったことに気付いて、急いで部屋を出て取りにいきました。ペンチをもって部屋に戻ってきたもののペンチはかなり熱いままです。オートクレーブは135度と高温なため、滅菌が終わった瞬間に少しはやく取り出していたらもう少し温度は下がっていたと思われます。私は医師に「ペンチがまだ熱いです。」と声をかけたが医師に「とりあえず頂戴」と言われたので、清潔操作でペンチを医師に渡しました。医師は滅菌手袋をはめていることもあり、あまり熱いことが分からなかったのか、そのまま患者に使いました。結果患者にやけどをさせてしまいました。患者さんは女性で30台と若く、体に手術以外の傷を負わせてしまい、手術は無事成功しましたが、麻酔がさめた後医師から患者さんに事情を説明すると患者さんは激怒されました。後日私と手術室の看護師長と主治医と、病院のリスクマネージャーの4人でお詫びに行きました。
私もまさか医師がペンチを熱いまま、そのまま使ってしまうと思わなかったので、完全に冷めてから渡すべきでしたし、完全にコミュニケーション不足から起こってしまったアクシデントだったと思います。一つのミスが大きなアクシデントになることも多いので責任感の重い仕事だということを痛感しました。
手術室の中で使われる器械は手術によって違いますし、数えきれない数を扱っています、それぞれの手術に何が必要で、その器械が何個あるのか、滅菌されているのかということをすべて把握しないといけません。しかも時代とともに器械もどんどん変わるので、意識はもちろんしていますが、日々器械が関係するミスはなくならない状況になっています。

回答2
針に関するインシデントが多いと思います。手術で使用する針の大きさは5センチぐらいある大きな針から1ミリほどの見えないぐらいの針まであります。手術中は針は看護師がセットして、医師がすぐに使える状態で渡して、医師は使い終わったら看護師に返してくれるのですが、セットする時に針が飛んでしまったり、渡す際に息があわなくて針を落としたり、医師が使っている間に術野で針が飛んだり、色々な場面で針をなくします。大きい針でしたらまだ床を探したりして見つかる可能性が高いですが、1ミリになってくるとかなり難しくなります。見つけないと基本的には手術が終えられないので応援を呼んだりして探します。それでも10人が2時間ほど探しても見つからなかったこともあります。どうしても見つけられない場合はレントゲンで患者の体内にないことを確認できたら終了することもあります。
この場合術後の患者に経緯を話すのか話さないのかは主治医に任せていますので、全症例で針がなくなって見つからなかった場合患者に説明しているのかどうかは不明です。医師の中では体内にないならそれでいいという考えの人が多いです。しかしなくなった針が床に落ちたまま次の患者を入れて手術をした場合、万が一落ちた針を一つを数えて患者の体内に針が入ったまま閉じてしまうことも考えられるので看護師サイドでは絶対に見つけないといけないという気持ちで努力しています。トラブルにはなりにくいですが、インシデントで必ず上がってくる事例ではあります。

以前勤めていた病院で起こったことですが、患者さんは以前別の病院で頭の手術をされ、その後原因不明の感染などを何度も起こして、再度私が働いていた病院で手術したことがあります。私はその時手洗い看護師として手術に立ち会っていたんですが、患者さんの頭を切開して頭蓋骨を取った時にありえない光景が飛び込んできました。それはコアグラと共にガーゼが見えたんです。つまり体内遺残されていて、そのせいで感染を引き起こしていたものと考えられます。すぐにガーゼを除去し、瓶に入れ保管をしました。ガーゼの取り扱いも病院によって違います。ガーゼは白色ですが、血を拭いたりすると色が血の色になり、分かりにくくなるので、レントゲンを撮った時にすぐに分かるようにレントゲンに映る線をガーゼに編み込んでいるガーゼが主流です。しかし単なる何も編み込んでいないガーゼを使用している病院もあります。今回は単なるガーゼを使用し、それを体内遺残させた為に感染を起こしたものの、その後レントゲンで確認してももちろんガーゼが映る訳がないので原因が分からなかったということになります。ガーゼは前に手術された病院に送り、患者にはありのままの経緯をお話したそうです。その後患者は訴えたのかその辺までは知りませんが、大きなアクシデントになったことは間違いありません。

回答3
私は今年6年目の看護師なんですけど、2年前だったかリーダーデビューしたときにヒヤリとすることが起きましたね。
病院は結構大きくて、手術室も12部屋あるので、リーダーになるとすべての部屋の状況を確認したりスタッフの休憩時間を回すのに大変でした。ちょうどリーダーをしていた日に、休憩時間付近で一本の電話がかかってきてすぐに緊急手術を入れたいといわれました。でも休憩に行っているスタッフを呼び戻すのは暗黙のルールでダメなところなんです。あいている人が自分しかありませんでした。普通一つの手術には看護師2名つくのですが、「私しかいませんけど」と言うと、10分で始めないと危ない。なんでも手伝うから入れさせてと言われました。そう言われたらやるしかないので、手術の準備をしました。私の病院では薬の準備は看護師がするものでしたので、エスラックスとエホチールをシリンジに吸いました。吸っている最中にも、リーダーなので別の電話がバンバンなります。電話をしながらシリンジに薬を吸い、終わってからシールを貼るときにシリンジに入っている薬剤とは別のシールをそれぞれに貼りました。電話を切って、改めて見てみると、ふつうエスラックスは原液5ccに、エスラックスは生食9ccと混ぜて10ccにして用意するのに、明らかに別のシールが貼られていることに気付きました。事前に間違っていることを自分で気付けたのでよかったですが、一つは筋弛緩薬、一つは昇圧薬です。一歩間違えば大変なことになるので何かをしながら別の作業をすることはとても危険だと感じました。ミスは色々な偶然が重なって起こってしまうことだと思うので、怖いなぁと思いましたね。

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2017年08月28日 14:20に投稿されたエントリーのページです。

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